※LIXILメンバーズ通信2024年秋号(2024/9)に掲載した記事です。
第2回/全般照明用器具の選び方と配置
前回は照明設計の考え方や現在の住宅照明の基本である「フォーカル・アンビエント照明」の導入方法について説明しました。
今回は、アンビエント照明となる全般照明用器具を用いた設計手法について紹介します。
空間の特徴を生かす照明
全般照明とは、「照明基準総則(JISZ9110:2010 2011追補) 」の住宅において、各部屋で必要な平均照度を求めるための照明を指します。そのための器具としてよく使用されるのが、一室一灯のシーリングライトです。しかし、この種の器具は器具の直下付近は明るいものの、壁際はやや暗くなるため、壁際に置かれたソファで読書を楽しむには局部照度として足りないのが実情です。
写真1は勾配天井のLDK空間において、間接照明(バランス照明)によるアンビエント照明とスポットライトによるフォーカル照明を組み合わせた事例です。グレア(眩しさ)のない間接照明で照らされた勾配天井によって、空間としての一体感が得られ、写真2のように夜景としても美しく見えます。このように空間の特徴を生かす照明は、行為に応じた明るさが得られるだけでなく、雰囲気の良さも高めることができます。
アンビエント照明を適切に導入するには、平均照度だけではなく、光色(色温度)による雰囲気やグレアの有無など専門的な知識が必要です。住宅会社(ハウスメーカーや工務店など)は、現場で問題が生じないようインテリアコーディネーターや照明メーカーに設計を依頼することもありますが、それでも現場でクレームが生じることがあります。その一番の理由は、現場監理者と照明設計者、施工者との間で必要な情報がうまく共有されていないことです。そこで全般照明用器具の選び方と配置におけるポイントについて、現場施工の観点も踏まえて説明します。
目次
この記事は会員限定記事です。
続きをお読みになるには、
友の会ネットのログインが必要です。