Good Living 友の会
年次大会2026 特別トークセッション
- AIによる業務効率化
- AI活用事例
- インスタ頼りを脱却し、
マルチメディア戦略へ
AIによる業務効率化
冨島 最後のテーマは「AIによる業務効率化」です。昨今の人手不足やコアな実務に時間を割くために、社内業務を効率化する必要があります。お二方はAIをどのように活用し、時間を生み出し、それを顧客対応やクリエイティブな活動に充てているのか、具体的な例を教えてください。
石橋 僕はですね、こう見えて……わりとデジタルが好きなんですね、実を言うと(笑)。AIはめちゃくちゃ積極的に使おうっていうのを、心に決めています。というのも、この住宅業界の労働集約型のものをAIが変えてくれるのであれば、こんなにいいことはないと思っているんですね。人間がロジカルに考えられること、あるいはアウトプットできることは、ほぼ100%、AIにとって置き換えられると思っていますので。僕たちが普段やっていることは、ほぼAIにできるんだろうと思っているんです。
ただ、やっぱりAIじゃできないことというのは、今はまだあって。人と人とが笑い合いながら話すことは、やっぱりできないですし。お客様と「楽しいよね」って、「ワクワクするよね」っていうことは、現時点ではやっぱりAIとはなかなか難しいわけです。そういうふうに考えると、僕たち人間がやるべきことっていうのは、やっぱりそういうことなんだろう、そこにしっかり時間を割こうと。
本当は僕たち建築業界、そこに時間を割きたいんですよね。お客さんともっとお話したいんですよ。ところが、それ以外のまあいろんな作業が多いわけです。それで仕事をやった気になっている人たちがごまんといる。それは正直言って、僕は違うと思っていて。AIというのは、すごく画期的だと思っています。
ベテランや経営者
こそがAIを使うべき
組織へのAI導入の鍵
石橋 ただ一方で、若い子がAIを使うじゃないですか。これが僕は危ないなと思っていて。若い子たちは、さっきのお客様も同じなんですけど、AIが出した答えが正しいというふうに思うわけですよね。実はそうじゃなくて、ベテランこそがAIを使うべきであり、経営者こそがAIを使うべきだと思うんです。なぜかっていうと、AIが出した答えの善悪を判断できるのは、キャリアと経験が必要だからなんですよね。
そういう意味では、今うちでもわりとベテランが結構AIを使っています。あと、若い子たちが今、AIを何かしらで、さっきの議事録もそうだし、いろんなことを実はやっています。結構、出してくるんですよ。AIを使ってアプリも勝手につくってきちゃいますし。現場監督なんかは、見積もりをPDFで読み込ませて、もう一瞬で実行予算ができるソフトをつくっちゃいました。まあ、それをつくっているのはおじさんですが。これはやっぱり、実行予算がどういうものかを理解している人じゃないとできないんですね。そういうこともあって、もうどんどん進んでいます。
「ベテランこそがAIを使うべき」という石橋さん。その分空いた時間を顧客に使うのが理想だと語る
あと、習うより慣れろだと思っていて。うちでは今、月1回の改善報告会があるんですけど、そこでは各部署で「この1か月間で一番効果のあったAIを使った仕組み」を発表することになっているんです。それは「お金が浮いた」というよりも、うちはどちらかというと「時間が浮いた」ことですね。「年間で1000時間、これで浮きます」みたいな報告とかも、やっぱりありまして。すごいねって。管理部という、お金を生むところじゃない部が時間短縮の報告を上げてくると、すごい利益を生むわけですから。AIは結構そういうことに積極的に使っているところです。
冨島 事例報告会をされているということですけれども、具体的にどんな事例が出てきているのか、いくつか教えていただけますか。
石橋 たとえば、企画部といううちの広報部隊が毎週僕に報告を上げてくるわけですけれども、これが結構いろんなところから情報を引っ張ってくるわけですよ。営業からどう、こっちからこうって。これが実はスプレッドシートで一元化されたり、あるいはどこかから持ってくるということを決めてやっているとですね、いつも簡単に報告書が出来上がります。
AIでやる前は、Looker Studio(データをグラフやレポートで可視化するGoogleツール)などで散々やっていましたが、それに比べるとAIのほうが全然楽なんですよ。Looker Studioでは、仕組みをつくらなきゃいけませんから。そういうところから全部、 AIは情報を持ってきながら報告書ができちゃったりします。
あとは、メンテナンスで築10年から15年ぐらいのオーナーさんの家の外装の塗り替えをやったりするとき。その場で家の写真を撮って、うちのソフトは各メーカーのホームページとつないであるんですけど、それで色品番を選ぶと家がその色に変わって、こうなるんだっていうのを見せられるみたいなのは、若い24歳の子がつくってきました。もう僕からすると、ポカーンって感じですけど(笑)。そういう具体例がたくさん生まれています。
高谷 石橋さんがおっしゃられたこと、僕も大共感でございまして。特に「若手がAIで出した8~9割の成果をベテランが仕上げる」っていう、この考え方が非常に面白いと思いました。自分の中でも整理をしながら聞いていたのですが、先ほど「AIを上手に活用する」という観点で、「データが大事」だと申し上げましたが、やはり新人さんだと、このデータがないんですよね。なので、出てきた出力が合っているかどうかの判断がなかなかできない。
そして実はもう1個、僕は大きな柱があると思っていて。「データ」と「経験」だと思っているんですよ。この経験は、おじさんたちがめっちゃ持ってる(笑)。そしてデータと経験を一番持っているのは誰かというと、会社経営者なんですよ、僕的には。つまり、経営者はとにかくAIを使った方がいい。一番自由自在に扱えるし、アウトプットを最大化できると僕は思っています。もし、まだ触ったことがない社長さんがいたら、とにかくまずは騙されたと思って触ってみていただきたいなと思います。
やっぱり、どこまで行ってもAIにとっては「正解」なんですよね。データがなく、経験がない中の答えでいうと、AIはいつもベストを出してきてくれているんです。それがうまく出てきていないのは、自分たちがデータと経験をうまくAIに与えられていないからだと僕は思っているので。それをしっかりと提供できるような体制を会社で整えるとか、経験のある方に理解していただくということに、僕はすごく重要性があるんじゃないかなというふうに思っています。
商談の文字起こし
AI分析で
営業スキルを可視化
属人化しがちな営業をAIで標準化・底上げする仕組み
清水 うちはそこまでAIをまだ使っていないのが実情です。ただ、最近やり始めていることは、営業マンに「議事録のため録音させていただいてもよろしいですか?」と声をかけてもらって。まず音声を録音し、それを文字起こしして、ChatGPTのプロンプトをつくってあるんですけど、それで分析するということをしています。
分析内容としては、100点満点中、何点なのか。ご主人と奥様、どちらの割合のほうが主導権を握られているのか。このままいけば何%の契約率なのか、あのときのあのトーク、大体のトークとして、「こういうふうに話せばよかったんじゃないか」というのを3つ出させたりとか。そういうことを分析するようにしています。
そこで忖度なしで、まあまあ厳しい返答が返ってくるんですが。今やっているのは、それをそのまま担当者には返さないで、その担当者の部署の上司に渡し、1on1(ワンオンワン)で、それを見ながら一緒に話をするという形です。それをそのまま返すほうがいいのかみたいな話が、社内でもあったんですけど。それをそのまま返すと、勝手に自分で解釈して勝手に直した感が出ちゃって、それが果たしていい方向へいくのかどうかというのがあって。
なので、それを見ながらワンオンワンで上長と話をするという、まあ全然、AIのようでAIじゃないことをやっているんですけれど。一応、そういうことをやっています。そうすると、1回目の商談、2回目の商談、前の商談との相違はないのか、みたいなところから入って、3回目の商談とかなってくると、どんどん点数が上がっていくんですね。
僕の中では、社内で80点以上になってくると、ほぼ成約になる。大体が、60点とか70点です。「めちゃめちゃ良かったです、あのお客さん」という感じだと70点から75点ぐらい出るんですけど。「この人あんまり良くなかったです」という感じだと、45点とか50点ぐらいが出るんですね。
こちらも点数である程度、「この人、このままいったら契約できるんちゃう?」みたいなのが予知できるのが、僕らの中でもすごくいいなと。今までは「どうだった?」って聞いて、営業マンの感想で聞くので、全然それが的を射てないことって、多々あって。オブラートに包んだり、ものすごく良く見せたり、みたいなことが。でも、これをやり出してから、アドバイスもすごく的確にしやすくなったし、成約率も上がったように思います。
AIによる商談の分析を始めて客観的な分析ができるようになったと語る清水さん
AIで商談内容を
スコアリング
している
高谷 これは本当にすごく大事なポイントです。確かにAIが無機質にしてしまうものもあるんですけれど。特に業務活用において重要なところは、今まで社長だったり、あるいは営業部長に届くことがなかった一次情報を、AIが届けてくれるというのが、結構大事なところかなと思っています。
AI活用において、今はまだ言われないかもしれないですけど、1年後、2年後には「データがすべて」だと言われるはずです。どういうことかというと、AIは何かデータを参照して判断しない限り、全部同じ答えになってしまうんですよね。たとえば「お腹がすいた男性は何を食べたい?」って言うと、基本的にカツ丼とかカレーとかが出てくるんですけど。僕の場合、こんな華奢なのでラーメンなんですよ(笑)。だから、僕の情報を読み込ませておけば「あなたはラーメンだよね」と言われる。要は答えが変わるんですよ。
つまり住宅会社さんにおいても、お客様との商談のデータだったり、それが蓄積したものを読み込ませてAIに判断してもらうことによって、やっぱり今まで得られなかった新しい一次情報を得られる。清水さんのおっしゃることは、まさにそれだと思っていて。営業なんて、ちょっといいふうに言うじゃないですか。「決まりそうです」とか。きついときは、「うちの商品が高いからです」とか言っちゃうんですが。お客様が言っているのは、時期がまだ先というので決まっていなかっただけとか、競合会社さんと自分の会社との商品の差別化ができていなかったから決まらなかった、ただそれだけみたいな、そういう一次情報をちゃんと取ってくれるのは、AIにしかできないことだと思うので。そこは僕もすごく推奨したい使い方です。
AI活用事例
具体的な業務コスト削減の事例
高谷 先ほど清水さんがおっしゃられていた「AIが商談の文字起こしを取得して、どういうふうに情報を加工できるか」という一例なのですが、これは我々がAI活用をお手伝いさせていただいている会社さんと一緒につくっているサンプルになります(画像1)。商談の文字起こしを営業さん毎にしっかり拾ってきまして、この人がどこでどれぐらいしゃべっているかといった一次情報のデータになっています。
(画像1)各営業担当毎に商談時のやり取りを自動で文字起こし ※画像クリックで拡大
たとえば「初回のアイスブレイク平均2.1分(田中5.8分)。心理的距離が縮まる前にヒアリングを開始する傾向」とか、こういうのが出てくるんです(画像2)。これ、絶対わからないじゃないですか。「アイスブレイク何分?」と聞かれて、答えられる人なんて(笑)。
(画像2)文字起こしした情報をもとに傾向分析 ※画像クリックで拡大
「発話比率72%(理想40~50%)。反論時に平均4.2秒の沈黙。切り返し準備不足」とか(画像3)。要は、バッとなんか言われたときに、これぐらい黙ってる、みたいなことがわかるわけです。
(画像3)文字起こしした情報をもとに傾向分析 ※画像クリックで拡大
冨島 なるほど、すごいですね。
高谷 「それってちょっと準備が足りないんじゃない?」といったことも含めて、このデータが、社長が営業部長に「最近どう?」って聞いたときに出てくるわけもないので。AIを使うと、こういった一次情報の中から判断ができると思います。
この田中さんは、「価格交渉で譲歩しすぎる傾向」というのがあるんですけれども(画像4)。「最近うちの商品が高いから、ちょっと値下げしないと無理」っていうのは、この人が言っているだけの可能性もあって。他のところを見ていくと、価格じゃなくて実は違うところで歩留まりが悪化しているというのが、ちゃんと事実の定量データから確認できたりする。こういった使い方は、AIにしかできないひとつの面白い使い方じゃないかなと思います。
(画像4)事実の定量分析から今後の改善ポイントをレコメンドしてくれる機能 ※画像クリックで拡大
僕はこうした商談の情報から、商品開発だったりマーケティングに、かなりシームレスにつなげていけると思っていて。「お客様がこう言っているんだから、もっとうちもこういう商品をつくったほうがいい」ということだったり、「お客様がこういうことを現場で言われているから、マーケティングでもっとこういうふうに打ち出していったほうがいい」みたいな、情報の起点にもなってくるんじゃないかなと思います。
先ほど申し上げた通り、データはもう返ってこないんですよね。昨日の商談は、もう絶対戻ってこないんです。仮に、文字起こしをしていなかったら。なので、僕は気づいたタイミングから、もう全商談はしっかり文字起こしをさせていただいて、データをためていくことをお勧めしたいなと思っています。
AIによる見積もり・
設計コンセプトの
自動生成
高谷 それ以外の活用事例で、先日ご一緒にお取引きしている業者さんとやっていたことなのですが。これは設計図書のサンプルをAIに読み込ませているもので、見積もりを出してくれという依頼をしているんですね(画像5)。
(画像5)設計図書のサンプルを読み込ませ、新築工事の詳細見積書の作成条件をAIに指示 ※画像クリックで拡大
読み込ませた設計図書自体は、いろんなメーカーさんの商品とかがダミーで入っていますので、そちらのデータの中から見積書を作ってくれているんですけれども(画像6)。それぞれ拾って、電気設備のところとか機械設備、外構工事、それぞれ金額を、こう一瞬で吐き出してくれる事例があります。
(画像6)作成条件に基づき瞬時に作成された詳細見積書 ※画像クリックで拡大
高谷 それ以外の活用事例で、先日ご一緒にお取引きしている業者さんとやっていたことなのですが。これは設計図書のサンプルをAIに読み込ませているもので、見積もりを出してくれという依頼をしているんですね(画像5)。
(画像5)設計図書のサンプルを読み込ませ、新築工事の詳細見積書の作成条件をAIに指示 ※画像クリックで拡大
読み込ませた設計図書自体は、いろんなメーカーさんの商品とかがダミーで入っていますので、そちらのデータの中から見積書を作ってくれているんですけれども(画像6)。それぞれ拾って、電気設備のところとか機械設備、外構工事、それぞれ金額を、こう一瞬で吐き出してくれる事例があります。
(画像6)作成条件に基づき瞬時に作成された詳細見積書 ※画像クリックで拡大
こういうふうに積算場面だったり、見積もりの場面でAIをうまく使えば、今まで何日もかけて拾っていた見積もりをAIが瞬時に出してくれるという未来も、かなり近いのかなと思っていますし、すでに起こっているというところをご紹介できたらなと思いました。
あと、設計のアイデアを出していくという観点でも、最近おすすめの使い方がありまして。ここに読み込ませているのは、間取りのヒアリングの文字起こしデータです(画像7)。これはダミーにはなりますけれども、「設計提案を考えたいです。コンセプト設計をお願いします。ワクワクして欲しいです。なるべくビジュアル化して表現をお願いします」という依頼をしています。
(画像7)AIにヒアリングシートを読み込ませ設計提案のアイディアを作成 ※画像クリックで拡大
こちらですね(画像8)。よくよく見ると、生活パターンのヒアリングとかをしていまして。「お二人の普段の生活パターンを教えてください。朝の動きから聞いていいですか?」って。結構、優秀な設計士の聞き方だとは思うんですけど。部屋数じゃなくて、まずは動線から聞いていくと。すると奥様が「6時に起きて、まず洗濯機を回します。それから朝ごはんの準備」と、そういったものをヒアリングしている内容になっています。
(画像8)生活パターンをヒアリングして文字起こし ※画像クリックで拡大
提案の準備段階で、このようにコンセプトの壁打ちを依頼しているのですが。ここで「一筆書きの暮らし つながる動線、ひろがる家族」というコンセプトが出てきています(画像9)。
(画像9)ヒアリング内容をもとにしてAIが作成した提案コンセプト ※画像クリックで拡大
それぞれの回遊動線だったりとか、朝起きてからどういう順番で生活を送るかみたいなことを提案で出してくれてたり(画像10、11)。
(画像10)そのコンセプトには事前にヒアリングした生活パターンがきっちりと盛り込まれている ※画像クリックで拡大
(画像11)早朝から就寝までの生活パターンを時系列で表示し、お客さまとイメージを共有 ※画像クリックで拡大
それぞれの設計の意図を、回遊動線の可視化だったり、なんとなくの外観のイメージだったりとか、いろんな形で案を出してくれているわけなんですけれども(画像12)。
(画像12)AIが提案したコンセプトを外観イメージで表現。より、イメージがしやすくなる ※画像クリックで拡大
このようにお客様のヒアリング情報から設計士さんがプランを考え始めるときに、少しイメージを広げるというか、アイデアを広げていくっていう使い方もできるんじゃないかなと思っています(画像13)。
(画像13)生活パターンや外観イメージから幾つかのプランを瞬時に提示 ※画像クリックで拡大
それを、そのまま提案書に起こすよう依頼をしています(画像14)。
(画像14)お客さまにお渡しする提案書もAIを使えば簡単に作成が可能 ※画像クリックで拡大
設計コンセプトがこういうコンセプトで、朝の90分を設計すると(画像15、16)。
(画像15)設計コンセプト ※画像クリックで拡大
(画像16)朝の90分のより詳しい行動内容を設定 ※画像クリックで拡大
空間構成、ゾーニングをこんな感じで考えていて(画像17)。
(画像17)空間構成 ※画像クリックで拡大
外観はこういう印象だと(画像18)。
(画像18)外観デザイン ※画像クリックで拡大
優先順位と提案プランも(画像19)。
(画像19)優先順位と提案プラン ※画像クリックで拡大
これはあくまで間取りのヒアリング情報しか入れていませんので、実際のところは皆さんの会社の標準仕様だったり、あるいはお客様の営業段階でのヒアリング情報だったり、間取りのラフプランを一回描いていれば、そのラフプランを読み込ませることによって、もっともっと精度が上がってくるんじゃないかなと思います(画像20)。
(画像20)今後の商談の進め方をレコメンドしてくれる ※画像クリックで拡大
このようにどんどん自分のアイデアを足していって付加価値をつくっていくみたいな、それによって契約率だったり、お客様を喜ばせるものに使っていくという使い方もあるんじゃないかなと思っているところでございます。ほんの一部でしたが、少し紹介させていただきました。
インスタ頼りを脱却し、マルチメディア
戦略へ
冨島 最後に、今後の集客マーケティングまたはAI活用において更に強化していきたいこと、またビジョンがあればお話ししていただきたいと思います。
清水 そうですね、うちは今もうインスタ頼りみたいになっちゃってるので。これインスタが、果たして今後ずっとこのままいくのかって言ったらそうじゃないと思っているので。やはり多角的に戦略として打ち出していかないといけないのかなと思っています。
今になってするべきなのかどうなのかわからないですが、やっぱりメディアとかにもちょっと出してみたり、いろんな媒体に幅を広げるほうが。今日の高谷さんのお話を聞いていても、AIに選んでいただけると聞いたので、雑誌もそうですし、いろんなところにひかり工務店の良さっていうものを発信していかないといけないのかなと。あとはやっぱり、家づくりに対しての思いとか、うちのYouTube動画は比較的文章もなく、お家をかっこよく見せる動画が非常に多いのですが、なぜ設計士がここにこういう間取りにしたのかとか、うちのもっと考え方とかを長尺動画で。逆に今までは出し惜しみというか、隠してきた面もあったのですが。
そういうところをもっとオープンにしていったほうが、逆にお客様にも響くし、AIにも響くし。若い学生さんとかにも響いて、そういう会社で働きたいと思ってもらえるのかなとも、ちょっと思って。そういうところを今日学んだので、今後強化していきたいなと思いました。
冨島 インスタの次、多角的メディアというお話がありましたけれども。高谷さん、何かアドバイスや解説があればお願いします。
高谷 そうですね、広報担当が忙しくなると思いますので、清水さんにはぜひ可愛がっていただいて(笑)。でも本当に今後、広報の重要性は増してくると思います。工務店さんって、どこまで行っても人不足で、やらなきゃいけないことになかなか人的投資ができないと困っていらっしゃるとは思いますので、そこに対してどうやって人を工面していくかとか、時間を生み出すっていうのは、いろんな考え方があると思うんですけど。
AI活用によって時間をつくって、もっとお仕事をしてもらえるようにするっていうのもそうなのですが。もう1個、「採用」という観点でも、まったく集客と同じで、自社のことを読み込ませれば読み込ませるほどに。今後は、「大阪で住宅会社に勤めたいんだけど、おすすめの会社ある?」「転職したいんだけど」っていう人が絶対増えるはずなので、そのときにひかり工務店さんを、「この会社はこんなに素敵で、社長がこういう思いでやっているから、いいんじゃない?」と言ってもらえるところにもつながってくるんじゃないかなと。採用強化という観点でも、情報発信は非常に大事だと思います。
「採用強化という観点でも、情報発信は非常に大事」と語る高谷さん
冨島 ありがとうございます。続いて石橋社長、お願いします。
石橋 そうですね。今日のお話っていうのは、集客、あるいはAIというのも、やっぱり僕は「手段」だと思うんですね。これはいつも思っているんですけれど、Googleに気に入られるために僕らは仕事をしているわけじゃなくて。でも、これって突き詰めると「Googleさんにどうやって気に入られるか」ってことばかりを考えるわけですよ。ただ、その手段というものを使いながら、僕たちは住宅という非常に高価なものを扱っていますし、一生に2度3度というものではありませんので、やっぱり最後は人を介さなくちゃ始まらないんです。ものをつくるのも、大工がつくりますしね。
その入り口の「手段」としては、いろんな意味で僕はアジャストしていくべきだと思います。ものづくりをやっている会社って、ある意味じゃそういうのを、もうなんか拒否反応を示す人が多いんですけれど。そうではなく、やっぱり生き残るためにも、そういうものを積極的に利用しながら、最後はやっぱり手づくりだったり人肌だったり、そういうものを僕は大切にしたい。そのためにSNSだったりAIだったりっていうものは、積極的に使おうと思います。ですから、どこまでいっても最後は、「人がつくる家」でありたいと僕は思っています。
AI時代、地域工務店
が生き残るために
冨島 ありがとうございます。この両社長のお話も踏まえて、このAI時代に突入した中での地域工務店さんの未来像について、最後にご提言いただければと思います。
高谷 非常に広い問いになっているので、うまくお答えできるかわからないのですが、一言で言うと、僕はこのAI時代の突入はゲームチェンジだと思っておりまして。これまでちょっと苦汁をなめていた工務店さんが、急に成長していく可能性もあると思いますし、これまでふんぞり返っていたビルダーさんが、急に苦しくなる時代でもあると思うんです。
僕もChatGPTに聞いてみたんですよ。「これ、AI革命ってどれぐらいのインパクトなんですか?」って言ったら、「IT革命の何十倍です」と。IT革命で振り回されてきた僕らの、あの何十倍の荒波がこれから来ると。これはもう圧倒的にゲームチェンジであるし、ただこれをどうプラスに使えるかは、やっぱり各会社さんによってだいぶ変わってくるんじゃないかなと思っていて。
ピンチでもありますけど、非常に非常にチャンスでもあるという。ちょっと話を広げちゃいますが、IT革命でソフトバンクさんだったり、サイバーエージェントさんだったり、リクルートさんだったり、今みんなが知っているいろんな会社がドドーンと出てきたと思いますけれども。あれの10倍以上のインパクトが来るってことは、もっと輝ける会社が輝いたり、もっと知られるべき会社が知られたりとかっていう、本当にいろんなゲームチェンジが、いろんなところで起こると思います。
でも、結局それをつかめるかどうかは、行動するかどうかでしかないと思いますから。どんな形でもいいと思うんですけど、今日から何か新しいリアクションを取ってみる。何か新しいことを始めてみる。変化していくってことが、やっぱり僕は重要なんじゃないかなと思っています。
僕の好きなダーウィンの言葉なんですけど、「賢いやつでも強いやつでもなくて、生き残るのは変化できるやつだけだ」と。そういうことだと思っていて。これがすごくぴったりな時代なのかなと思いますので、変化を怖がらずに前に進んでいける工務店さんが1社でも増えると、なんか工務店業界の未来は明るいのかなと、思ったりした次第です。
冨島 ありがとうございます。本日はAIO、AIについて皆さんと一緒に学んできました。ただし、AIが普及するからこそ、最後は「誰から買いたいか」というアナログな人間力、そしてSNSとリアルの間に違和感のない統一感が、勝敗を分けるかと思います。AI、AIOを賢く使いこなし、地域の方に愛されるいい家づくりに専念できる環境を、ともにつくっていければと思います。
Good Living友の会は「いい家ネット」も含めて、皆様へのご支援をさらに強化してまいります。 本日は誠にありがとうございました。
登壇者プロフィール
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高谷 一起(たかたに いっき)
高谷 一起(たかたに いっき)
「いい家ネット」開発ベンダーであり、住宅業界専門のマーケティング支援を行う株式会社SHO-SAN代表。「再現性」と「即効性」にこだわった集客ノウハウに定評がある。今回の年次大会2026では、AI検索(AIO)時代における工務店の新たな戦い方を提言。
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石橋 常行(いしばし つねゆき)
石橋 常行(いしばし つねゆき)
株式会社鷲見製材の代表取締役社長。岐阜県を拠点に、国産材を活かした「ひだまりほーむ」を展開。 徹底したブランディングと高品質な家づくりで、地域に根ざしたファンづくりに成功している。AI時代においても揺るがない「工務店ブランド」の在り方を語る。
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清水 洋人(しみず ひろと)
清水 洋人(しみず ひろと)
株式会社ひかり工務店の代表取締役。Instagram等のSNSを駆使し、月間約50組の来場を実現するなど、驚異的な集客力を誇る。 デジタルツールとアナログな顧客対応を巧みに融合させた、小規模工務店ならではの「勝てる」集客戦術の実践者。
登壇者の会社情報
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ひだまりほーむ(株式会社鷲見製材)
「岐阜の森を守る」を掲げ、
木のぬくもりを多角的に展開
>ひだまりほーむの会員サイトへ拠点: 岐阜県岐阜市 特徴: 国産材、特に「岐阜の木」にこだわった「これぞ木の家」という住まいづくりを追求。建物と庭を一体で捉え、自然を感じる暮らしを提案しています。 事業: 注文住宅のほか、「無印良品の家」の運営、医療福祉施設、飲食事業など、木を軸に地域に根ざした幅広い事業を展開しています。 -
株式会社ひかり工務店
若い感性とベテランの技術が融合する、
大阪の成長企業
>株式会社ひかり工務店の会員サイトへ拠点: 大阪府豊中市 特徴: 従業員の平均年齢が35.1歳、20〜30代が7割を超える非常にフレッシュな組織。若手が描く自由なアイデアを、40代以上のベテランが支えて形にする体制が強みです。 事業: 新築の注文住宅(約7割)をメインに、戸建て・マンションのリノベーションや、空間に合わせた造作家具の製作までトータルで手がけています。