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5月の中古一戸建て、首都圏上昇も東京都は反転下落

2023年6月12日

東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、5月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏は反転上昇、近畿圏・中部圏は2カ月連続上昇した。

首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比6.1%増の3937万円と反転上昇した。平均築年も21年と前月から1年若返っている。東京都は6057万円(1.0%減)と反転下落。平均築年は0.6年マイナスとなったが、23区内の高額事例数の減少が平均価格を押し下げた。

神奈川県は4283万円(3.9%増)、千葉県は2836万円(9.2%増)、埼玉県は2941万円(10.7%増)と東京都以外は軒並み反転上昇した。土地・建物の平均面積はほとんどの都県で広くなった。

都市別では、東京23区が9940万円(6.2%減)と反転下落し、1億円を割り込んだ。都下(6.2%増)は2カ月連続で上昇。横浜市はほぼ横ばい、川崎市(7.8%増)は3カ月連続上昇した。相模原市(13.0%増)、千葉市(7.5%増)、さいたま市(4.2%増)はいずれも反転上昇した。

近畿圏は、前月比0.3%増の2728万円と2カ月連続上昇。大阪府は1.5%減と反転下落した。下落が続いていた兵庫県は7.1%増と反転上昇、京都府は14.2%減と大きく反転下落した。都市別では、大阪市が37.8%減の4120万円と大きく反転下落したものの、前年同月比は10.6%増だった。堺市(8.9%増)、神戸市(6.6%増)は2カ月連続上昇し、上昇幅を拡大させている。京都市(10.9%減)は大きく反転下落した。

中部圏は、前月比1.8%増の2531万円と2カ月連続で上昇し、前年同月比も上昇幅を拡大させている。愛知県は0.3%増の3105万円と反転上昇したが、土地・建物の平均面積は縮小した。名古屋市は11.2%減と反転下落したが、4152万円と4000万円台は維持。前年同月比は12.1%増の水準となった。

宮城県は、前月比0.3%増の2475万円と4カ月連続下落から上昇に転じた。前年同月比は11.2%減だった。仙台市は10.9%増と4カ月連続下落から反転上昇した。

福岡県は、前月比7.4%減の2227万円と2カ月連続下落。築年数も前月比4.2年プラスの29.8年と築古化している。前年同月比は5.7%増の水準となった。福岡市は1.8%増と反転上昇し、前年同月比も10.4%増に回復した。

調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。

三大都市圏の中古一戸建て住宅平均価格推移