統計データ・市場動向について

建設業の給与額は2.7%増の43万円 残業代は減少

2023年5月25日

厚生労働省が5月23日公表した、2022年度分の「勤労統計調査」によると、建設業の現金給与総額平均(パートを含む)は43万931円で、前年度より2.7%増加した。全産業の総額平均の32万6308円を上回る水準となっている。

給与総額のうち、所定内給与は32万5788円(同1.4%増)。残業など所定外給与は2万5122円(同1.7%減)、その他の特別に支払われた給与は8万21円(同10.5%増)だった。所定内給与は増加傾向にあるが、残業の減少で所定外給与は下がっている。

パートを除く一般労働者の給与総額は45万41円で同2.9%増加。所定内給与は33万8847円(同1.5%増)、所定外給与は2万6558円(同1.6%減)、その他は8万4636円(同10.8%増)だった。

建設業労働者数は1.9%増の274万人に

月間総実労働時間(パートを含む)は163.8時間(同0.6%減)で、このうち所定外労働時間は同1.1%減の13.8時間。出勤日数は20.0日(同0.2日減)だった。一般労働者の総労働時間は168.5時間で同0.5%の減少、所定外労働時間は14.5時間で同0.8%の減少。出勤日数は20.4日(同0.1日減)となった。一般労働者の所定外労働時間は減少傾向にあるが、パート労働者は前年比で26.2%増えている。

建設業の労働者総数は274万2000人で、前年度比で1.9%増加。入職率は1.26%、離職率は1.21%だった。このうち一般労働者は同1.6%増の257万8000人、パート労働者は同5.6%増の16万4000人で、パート労働者で人材の不足分を補っている様子がうかがえる。