統計データ・市場動向について

民間住宅ローン新規貸出額が減少 国交省調査

2022年3月28日

国土交通省は3月25日、2021年度「民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果を公表した。2020年度の個人向け住宅ローンの新規貸出額は19兆8137億円で、前年度比7305億円の減少。貸出残高は188兆9348億円(前年度比2兆8382億円増)だった。

新規貸出額の推移【各年集計】 新規貸出額の推移【経年集計】

※【各年集計】各年度の実績の回答があった全ての機関につき集計したもので年度ごとに回答機関数は異なる。
【経年集計】全年度の実績の回答があった機関につき集計したもので回答機関数は一定

新規貸出額の使途別シェアは新築住宅向け74.4%(同1.5ポイント増)、既存住宅向けが19.9%(同0.3ポイント増)、借換え向け5.8%(同1.7ポイント減)。新築住宅や既存住宅向けの増加傾向が続いている。

金利タイプ別実績の割合では、「変動金利型」が7割台(70.0%)に達し、前年度比6.9ポイント増加となった。「証券化ローン」(10.3%)、「全期間固定金利型」(3.0%)、「固定金利期間選択型」(16.6%)の割合は前年度より減少した。
固定金利期間別の割合は、10年(50.5%)の割合が引き続き最も高く、前年度比4.4ポイント減少。2年(11.6%)、3年(28.1%)は増加している一方、10年超(5.4%)は減少した。

賃貸住宅向け新規貸出額は 2兆2160億円で前年度比3639億円減となり、減少傾向が継続している。

住宅ローン19商品のうち、「現在、商品として取り扱っている」割合が高いのは「金利タイプ(変動金利型)」(97.6%)、「金利タイプ(固定金利期間選択型)」(94.4%)となっている。一方、「商品化を検討中」の割合が高いのは「リバースモーゲージ」(32.4%)、「ノンリコースローン」(11.1%)。「取り扱っていたが、廃止した」割合が高いのは「金利タイプ(全期間固定金利型)」 (12.6%)だった。