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社長の平均年齢、過去最高に─TDB調査

2022年3月17日

帝国データバンク(東京都港区)は、2021年12月時点における「社長年齢」に関する調査を実施し、その結果を発表した。

2021年の社長の平均年齢は60.3歳で、前年比+0.2歳となった。調査を開始した1990年以降右肩上がりの状況が続き、31年連続で過去最高を更新した。

社長の平均年齢(1990-2021年)

年代別の割合をみると、「50代」が構成比27.6%を占め最多。「60代」が同26.9%、「70代」が同20.2%と続いた。昨年と比べると「50代」と「80代以上」で平均年齢が増加。「70代」の増加幅は昨年までと比べると落ち着いたものの、引き続き「80代以上」を含めた70歳以上の代表が全体の25%近くを占める高齢化の傾向が続いている。

社長の平均年齢を業種別に見ると、「不動産業」が62.4歳で最も高く、「製造業」(61.3歳)、「卸売業」(61.1歳)、「小売業」(60.3歳)も全体の平均年齢を上回った。「建設業」は59.8歳だった。年商規模別にみると、「1億円未満」(61.6歳)が最も高く、次いで「500億以上」(60.7歳)となっており、比較的小規模な事業者と大規模な事業者の二者で平均年齢を上回る結果となった。

社長が交代した企業の平均年齢変化を見ると、交代前の68.6歳に対して交代後は52.1歳となり、交代による若返りは平均16.5歳となった。

社長交代率については、3.92%と低水準の状態が続いている。直近2年では改善傾向となっているものの、リーマン・ショック以降低下した交代率が元の水準に戻りきっているとはいえず、依然として低水準を脱し切れていない。同社が実施した「事業承継に関する企業の意識調査(2021年8月)」では、「後継者への移行にかかる期間」を3年以上と回答した企業が半分以上を占めている。適切な人材の選定・育成などを含めると交代は容易でなく、今後も社長交代率の短期間における大幅な上昇は見込めない可能性が高いとする。